山下住宅

宮崎市中心市街地に近い住宅地に建つＨ邸。独特の風合いが魅力的な外壁と無垢材のコントラストに、思わず目を奪われてしまう建物です。印象的な外観と同じく、室内のレイアウトも興味深い点がちりばめられています。

まず注目したいのが高い回遊性。玄関ホールを囲むように設えた土間は、家族とゲストの動線を分け、さらに水回りとＬＤＫに枝分かれする２ＷＡＹ。水回り経由で個室にアプローチできるので、余計なモノをリビングに持ち込まず、スッキリした共有スペースを維持しやすい利点も。また、ゆるやかながら分かりやすいゾーニングと効率のいい洗濯動線も、心豊かな暮らしの後押しをしてくれそうです。

Ｈさんが相談を始めたのは５年前。外壁のセメント板のデザインは、相談開始当初からの思い入れが強い部分でした。和の雰囲気が好きなこともあり、スッと伸びた美しい板張りの軒天井が室内のいろいろな場所から見えるようにしたのもこだわりです。シンプルで和モダンな室内にフィットするよう、棚やスタディスペースなどを造作。限られた条件の中、Ｈさんの感性を十二分に表現したわが家が完成しました。